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 それからの一週間は天国だった。  近所のスーパーで食料をたくさん買い込み冷蔵庫に詰めた。私は料理も食べることも好きだった。  朝は夜明けに起きて海に出た。ベッドから海まで五分もかからなかった。水着の上にティーシャツを着て、麦わら帽子の中に脱いだTシャツと家の鍵を丸めて入れて砂浜に放り出し、ビーチサンダルも脱ぎ捨てて、観光客のまだいない静かな海で泳いだ。  海はキラキラしてきれいだった。  サーファーが沖で波を待っているのがポツポツ見える。うつ伏せに浮いて力を抜いた。体が波に揺られるままに任せる。  濃いオレンジジュースが飲みたくなって、浜辺に向かって泳ぐ。浜辺では地元のひとらしき老人が犬の散歩をしていた。  水着の上からTシャツを着てそのまま別荘に帰り、シャワーを浴び、冷蔵庫からオレンジを出してオレンジ絞り機で絞る。トースターでパンを焼き、トレイにのせて海を見渡せるデッキに座る。その頃になると海水浴客で海はにぎわい始めている。私はそれをながめながらパンに苺ジャムを塗りながら食べた。  朝食を食べ終えると、昼までクーラーのきいた二階の部屋で寝た。昼過ぎに起き出し、近所の店でパスタを食べて帰ると、リビングで映画を見て昼寝。日が傾きだした頃に起き、乾かしていた水着に着替えるとまた海へと泳ぎに行った。  そんな一週間だった。
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