🥀赤い薔薇は我君の為に咲く🥀

EP.1：恋愛事情

　それは虐めが落ち着きアレックスとずっと行動していた頃、私は彼に言われた事がある。『なあジェシカ。もし俺が君と将来を過ごすとしたら俺は君にとって相応しい男だろうか。もし君と結婚なんて事が出来──「ストップ！」』『アレックス、その話の答えを私に今出す事は出来ない。そう思われる気持ちは嬉しいけど、その……』『……あははは！　ごめんごめん、困らせるつもりはなかったんだ。すまない』『いや、いいんだけど。あー、でも……そうだな。大人になる年齢になった時、もしアレックスがその時私の側に居たら答えを出せると思う。今は子供だから経験も足りないし、でも大人の仲間入りを果たす時には答えが出せる。その時まで待っていてくれたり──』『真面目だねジェシカ。うん、待つよ。俺が忘れていなければ君に答えを聞く。その時は答えてくれよ？　何たって七年後に答えを聞くんだから、それ以上はきっと待ってやれない』『うん。必ず出すよ、アレックス』
　そうだ、あの時のやりとり……私は彼に答えを出すと約束していた。七年越しの答え、アレックスはずっと待っていてくれたんだ。
「あの時の答え、教えてくれるかい」