ZERO

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「ストップ!!」 私たちの言い合いを、割り込むように優希ちゃんが手で、真木と私の物理的な距離を広げる。 「ふたりともやめてください!」 後輩の怒りに満ちた声に、私と真木は睨み合っていた視線を逸らすとお互いこれ見よがしにため息を吐く。 「一週間だ。それ以上は無理」 「わかった」 私だって無理を言っているのはわかっているが、こっちだって仕事なのだ。 すぐに戻って行く真木の背中を睨みつける。 「本当に朱莉さんと真木さんていつも喧嘩してますよね」 真木ぐ置いていっあた資料を手に取りつつ、優希ちゃんはぼやくようにそう言う。 「まあね」 同期で入社したてのころは、それほど接点はなかった。飲み会に行っても、真木はどちらかというと技術者同士で固まり、いつも仕事の話をしていたし、私は営業の人たちと固まっていた。 しかし、真木がすぐに仕事で頭角を現しだし、エンジニアの中でも中心人物になってからはこんな関係だ。
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