第2話:ここから始まる第二の人生!

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(卒業パーティーでは美味しいものもあったけれど、一般市民には浸透していないのかも……。  それに、ゲームの方は各地を浄化する旅と、その道中の色恋ごとに集中していたから、食文化までは細かく設定していなかったのかしら)  この国のに気付いてしまった私は、「もっと美味しいものを食べたいわ……!」という思いがムクムクと溢れてきた。  食事が終わって突然立ち上がった私を、ケイティが驚いた様子で見上げる。 「ケイティ! 市場に行って食材を調達しましょう!」 「え!? 今ご飯を食べたばかりなのに、ですか??」 「えぇ、夜は私がご飯を用意するわ。まずは食材を調達しに行きましょう!」 「エリアナ様が料理されるんですか!? あれ、料理されたことはありましたっけ?」 「いえ、(今世では)ないわ」  ケイティはズルッとずっこけていたけれど、その気持ちも分かる。今世では料理をしたこともない癖に、なぜか突然やる気満々で『料理をする!』と言い出しているのだ。  このご主人様は何を言っているんだろう……と思ったに違いないだろう。 ーーこの時の様子を、一般市民に変装した皇太子カイル・フェザーとその護衛騎士・アンディに見られているとは露にも思わなかった。 「なぁ、アンディ。今、エリアナ嬢は『料理をする』と言ったか?」 「えぇ、おっしゃってましたね」 「クク、あんなに突拍子もないことを言うお嬢様だったかな? 私が知っている彼女は、よく学園で本を読んでいるような子だったと思うんだが」
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