第3話:街の人にもお裾分け

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 その他にはジャガイモ、ニンジン、タマネギといった野菜も入れていますし、鶏肉、コムギコなども入っています。決して甘ったるいスープではありませんよ」 「そうか、早速頂こう」 「あ、今日はこの家での初めての食事なので、ワインも用意しました!皆さん、乾杯しましょう!」  早速、皆でグラスを寄せ合って乾杯した。見たことの無いスープに躊躇うかと思ったものの、カイ様が最初に口につけた。そして…… 「うん! 美味い! 初めて食べる味だな。エリアナ、この料理はどこで学んだんだ?」 「あ、えっと……創作料理です?」 (前世の知識、ありがとう……!) 「とっても美味しいです、エリアナ様! 公爵家でもこの料理は出たことがないのではないでしょうか?  それに、パンと言えばもっと平べったいと言いますか、これ程ふっくらしておりませんし」 「美味しいですね。マリン帝国のパンも平たいものが多いです」  「あ、そうだ」とふと思いついたようにアンディ様は続ける。 「エリアナ様、私のことは『アンディ』とお呼びください。私はカイ様の護衛騎士ですので、エリアナ様に『様』付けで呼ばれるのは心苦しいと言いますか……」 「あら、護衛騎士ということは、カイ様はマリン帝国で偉い立場でいらっしゃるのですか?」 「まぁ、エリアナと同じような貴族だよ。アンディの言う通り接してもらえると嬉しい」 「そうですか? かしこまりました」
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