第12話:思っていたより、大きいのですが!?

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 昨日と同じ戦い方でカイ様が指示を出し、皆で魔獣に対して水魔法を発射する。全身がドロドロに溶けたところで、火魔法に切り替えた。  隣で宿屋の主人が、もの凄い威力の火魔法を放出している。 「ご主人、火魔法が得意なのですね! 砂状にするどころか、焼き尽くしてしまいそうな勢いです!!」 「いやぁ、こんなに魔力が出ることはないんだが。なんだか力がみなぎるぜ!」 「このまま一気に畳み掛けましょう!!」  自分の出す火魔法から、キラキラと光が舞っているように見えたが、それが何故なのか分からない。  昨夜のように砂状になるどころか、魔獣のサイズが少しずつ小さくなっているように感じた。 (これは一体どう言うこと……? でも、今は考えている時間がない!) 「カイ様!! 風魔法をお願いします!!」 「あぁ! 任せてくれ!!」  ビュオォォォォォッ  カイ様の魔法で、一気に風が舞っていく。魔獣のサイズが少し小さくなったからか、カイ様はいとも簡単に魔獣を退治してしまった。  魔獣についていた魔石を拾い上げると、辺りの瘴気がだんだん和らいで、爽やかな山の空気に変わっていった。 「カイ様、皆さん、やりましたね!!」 「みんな、ありがとう。お疲れ様」  その場で、ワァッと歓声が上がる。 「いやぁ、まさか本当に倒せるとはな! 皆よくやったな」 「殿下達が出て来ずとも、退治できましたねぇ!」  そんな話を聞いて思い出す。クリス様達に、これまでの経緯を誰がどう説明すべきなのだろうか……。
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