第14話:クリス王太子の突撃

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 そう言って、カイ様は私の手を取りキッチンを出ていく。それに続いてアンディとケイティも退出した。 ***  次の日、ケイティと二人でまた市場にやってきていた。 「それにしてもお嬢様、昨日は驚きましたね。まさか王太子殿下自ら、キッチンまで来られるとは」 「えぇ、あそこまで来るとは思わなかったわね」  そんな話をしている時だった。「キャーーーッ!?」と女性の大きな悲鳴が聞こえてきた。 「な、何!?」 「お、お嬢様……本当に魔獣が出てきてしまったようです……!!」 「え、もう!? 想定より早かったわね」  そう言ってからペンダントを握り締める。カイ様に繋がったので、状況を報告した。 「カイ様! 市場近くの海辺に、魔獣が現れました! タコのような形をした、巨大な魔獣です!!」 『エリアナ! 連絡をありがとう! アンディと風魔法ですぐに行く!!』 「宜しくお願いします!……ケイティ、カイ様もアンディもすぐ来てくれるそうよ!」 「安心しました……お嬢様どうされますか?」  ケイティがそう話す横では、多くの逃げ惑う住民が走っていく。私は住民達が向かう方向と、逆の方向に足を踏み出した。 「今回は水属性の魔獣で私は相性が悪いけれど……アンディのために手伝えることを探しましょう!」 「……そうおっしゃると思いました!」  そうして私たちは、魔獣がいる方向に向かって走り出した。 *** 「カイ様! アンディ! こちらです!」  魔獣から一定の距離を取りながら、動きを観察していた私たちは、カイ様・アンディと無事合流することができた。
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