epilogue

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「ーーで、なんでこうなるんだよ!」  魔力を殆ど使い切ってしまったジュリアでは一日3人を【デパニーク】、即ち正気に戻す魔法を使うのが精一杯であった。父、パニーク伯の力を合わせても20人が限度だ。 「ジュリア様、好きです」 「愛しています、俺の女神!」 「ジュリア様に見つめられただけでっ、俺の心はパニックでぇす!」  ジュリアはパニックを起こすために恋の動悸を呼び起こした。  それ故に戦場に居たはずの魔術師から戦士まで全ての参加者がジュリアに愛を誓って来たのである。ミニスターは気が気ではない。ジュリアからはサイン済みの婚約破棄書類が届いているからだ。 「ミニスター君、ちょっと口悪いよねぇ」  パニーク伯の小言を聞きながら、ミニスターはジュリアに恋をする2国の猛者たちを宥める仕事をすることになったらしい。  尚、パニーク伯はマルコが盗んだ秘宝[パンーツ]を返却したことでマルコを許したとか。勿論、ジュリアのものである。
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