IV

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 ミニスターは強がるが、とてもではないが長くは持ちそうにない。  何度目かの光線でついに盾が壊れた。すかさず、ジュリアはミニスターを後方に突き飛ばす。 「私も、婚約破棄前の婚約者を守るのは当然ですから」  躙り寄るカマキリ兵器達。周囲の生徒達が火球などで攻撃をするが、びくともしない。 (どうして私を狙って......でも、今戦わなければ、死んでしまう)  爆炎と煙の中、ジュリアは一か八か、杖を構えて唱えることにした。 「【パニーク】ーー我を忘れ混乱せよ」  このとき、初めてジュリアの杖から大きな魔法陣が描かれた。
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