エピローグ

1/1
前へ
/10ページ
次へ

エピローグ

   地面に着地したと同時に、男女の悲鳴が聞こえる。  創始と……私、こんな声だったかなあ。    もらった小瓶の蓋を開くと、すぐに悲鳴は小さくなって聞こえなくなった。  創始の言うとおりなら、二人は……ううん、世界中が眠ったんだろう。  思った以上の即効性に感心していたら、私も意識が朦朧としてきた。    ――私、本当にこの世界を滅ぼしちゃうんだ。  意識が途切れる寸前、もう空っぽになっただろう小瓶を握りしめて胸に抱いた。    混乱と滅亡のあとに、未来が始まると信じて。  
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加