第三章-Dream end-4

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広瀬「僕はね、ヴィランが好きなんだ。」 一変「何の話だ。」 TOが動きを止めた、きっと理解したのだろう。 勝てないということに。 広瀬「子供の頃からずっと、みんなと"違った"。」 一変「いい加減戻ってこい、広瀬。」 信じたくなかった、一山が"敵"だったときのように。 だから、止めた。けど、意味がなかった。 俺はただ、話を聞くことしかできなかった。 2040年6月2日11:06 午前 広瀬「だからね、頑張って"普通"になろうとした。」 一変「...。」 ===== 広瀬「やっぱバッドエンドっていいよね。」 [え?それ変わってるよ?] 僕は、昔からゲームが好きだった。 その中でも、バッドエンドや、敵、闇落ち。 そんなのが好きだった。 あの、主人公が絶望する顔。 あの、救いようのない世界。 あの、残酷な敵の必中攻撃。 そそるんだよね。 "普通"じゃないから、みんなが離れていった。 広瀬「なんでみんな...いなくなるの?」 僕は、孤立した。 だが、大人になって気づいた。 "普通"になれば人は寄ってくる。 そう分かった。 でもね、僕の夢を叶える人物が出てきたんだよ。 この世界をバッドエンドにできる。 みんなが絶望し、ゆがんだ顔を見れる。 そんな人がね、この人なら...何でもできる。 その人が、一山であり、大林一族。 ===== 広瀬「君のおかげなんだよ!僕が夢をかなえれたのは!」 そんな...全部...全部俺だったのか? 噓だ...だって俺はただ、救いたかった...だけで。 七瀬「あ、もうそろそろかな。」 え...? 後ろを通り過ぎたのは、戦闘機だった。 なんで...おかしいよ。 そんなバカな。 2040年6月2日11:36 午前 警視庁が爆破した。 もう...何も出来っこない。 何も託されてない。 なにも...何もできない。 私は膝から崩れ落ちた。 一山「だからさ...おいでよ。」 優しい声に、心が安らぐ。 一変「一山...俺は...もう。」 涙がこぼれる。 そして、体に力が入らない。 一山「いっしょに...終わらそう。」 優しい...囁き。 一変「あぁ...このまま...俺も...。」 もう...嫌だ。 何もしたくない。 俺も...最初から...敵になっていたら...。 俺も...人を殺していれば...。 こんなに苦しくなかったのに...!!! TO[ダメだ...これはマインドコントロールだ...!] TO[話を聞いてはいけません!大林刑事!] 俺も...人殺しに..."殺人鬼"になっていれば...! こんな地獄...味わわなかったのに...!
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