第三章-Dream end-4

7/10

6人が本棚に入れています
本棚に追加
/110ページ
広瀬「まぁでも、言っておくよ。」 広瀬「君に、最高のバッドエンドを―――。」 ふざけるな...おかしいだろ。 最後の敵が...大林一族じゃないなんて。 おかしいだろ、最後の敵が...仲間だったなんて。 あれもこれも...俺のせいなんだけどな。 一変「一山!起きろ!お前は...俺の弟だ!」 正気を取り戻したのか、一山の目には光がともった。 一山「...分かった。兄貴。」 一山...ありがとう。 これで...もう、終わらそう。 一変「...戸塚!タカシ!応援へ!」 戸塚「...はい!」 タカシ「...生きて戻ってきてください!」 まぁ、そんなこと言っても。 俺は足を撃たれている。 動くことはできない。 一山「うぐぁ!?」 広瀬が一山に銃弾を発射する。 左のふくらはぎだ。 二人とも立てない...! 広瀬「あのさ、"兄弟ごっこ"つまんないんだけど。」 広瀬「さっさと...ゆがんだ顔見せてよ。」 そう言うと、広瀬は一山の痛がる顔を見た。 とてもうれしそうだ。 2040年6月2日11:43 午前 一変「ふざけるな...広瀬!」 広瀬は、大きな声を出した俺の目の前へ歩いてくる。 そして、手の甲へ銃を構えた。 広瀬「最初から、一族と協力するつもりなんてなかったんだよね。」 撃たれた...痛い。 くそっ...が! 一変「うぅ...!」 広瀬「そう...それでいいんだよ。」 あぁ、今になってつくづく思う。 俺が最初から殺人鬼になっていれば、 最初から人を殺していれば、 あきらめていれば。 こんな地獄...味わわなかったのに。 一変「こんな地獄...味わわなかったのに...!」 この一発に全てかける。 俺の...渾身の一発だ。 広瀬「大林...貴様!」 TO[あれは...サンダー...!?] トリプルアクションサンダー、通称サンダー。 実在する銃で、50BMGで単発式である。 つまり、本来は重機関銃や対物ライフルに使用される、 鋼の装甲をも穿つ超強力な銃弾を拳銃サイズで撃つ、 当然ながら反動はすさまじく、 しっかりと踏ん張りながら構えて全身で衝撃を受け止めないと、 猛烈な反動でひっくり返りかねないのはもちろん、 銃本体が後ろへすっ飛んでいくことになる。 重量も重く、サンダーは5.4kgと分隊支援火器レベルの鈍器。 こんなのが反動で顔に飛んでくれば、鼻血どころか鼻骨骨折の危機だろう。 TO[そんな無茶苦茶な...!?] この距離、およそ0m。 挑発をして、わざと目の前へ近づけた。 ここで、ライフルの弾丸が直撃すれば...一発だろう。 だから...だから...もう、終わらせる...!
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加