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広瀬「まぁでも、言っておくよ。」
広瀬「君に、最高のバッドエンドを―――。」
ふざけるな...おかしいだろ。
最後の敵が...大林一族じゃないなんて。
おかしいだろ、最後の敵が...仲間だったなんて。
あれもこれも...俺のせいなんだけどな。
一変「一山!起きろ!お前は...俺の弟だ!」
正気を取り戻したのか、一山の目には光がともった。
一山「...分かった。兄貴。」
一山...ありがとう。
これで...もう、終わらそう。
一変「...戸塚!タカシ!応援へ!」
戸塚「...はい!」
タカシ「...生きて戻ってきてください!」
まぁ、そんなこと言っても。
俺は足を撃たれている。
動くことはできない。
一山「うぐぁ!?」
広瀬が一山に銃弾を発射する。
左のふくらはぎだ。
二人とも立てない...!
広瀬「あのさ、"兄弟ごっこ"つまんないんだけど。」
広瀬「さっさと...ゆがんだ顔見せてよ。」
そう言うと、広瀬は一山の痛がる顔を見た。
とてもうれしそうだ。
2040年6月2日11:43 午前
一変「ふざけるな...広瀬!」
広瀬は、大きな声を出した俺の目の前へ歩いてくる。
そして、手の甲へ銃を構えた。
広瀬「最初から、一族と協力するつもりなんてなかったんだよね。」
撃たれた...痛い。
くそっ...が!
一変「うぅ...!」
広瀬「そう...それでいいんだよ。」
あぁ、今になってつくづく思う。
俺が最初から殺人鬼になっていれば、
最初から人を殺していれば、
あきらめていれば。
こんな地獄...味わわなかったのに。
一変「こんな地獄...味わわなかったのに...!」
この一発に全てかける。
俺の...渾身の一発だ。
広瀬「大林...貴様!」
TO[あれは...サンダー...!?]
トリプルアクションサンダー、通称サンダー。
実在する銃で、50BMGで単発式である。
つまり、本来は重機関銃や対物ライフルに使用される、
鋼の装甲をも穿つ超強力な銃弾を拳銃サイズで撃つ、
当然ながら反動はすさまじく、
しっかりと踏ん張りながら構えて全身で衝撃を受け止めないと、
猛烈な反動でひっくり返りかねないのはもちろん、
銃本体が後ろへすっ飛んでいくことになる。
重量も重く、サンダーは5.4kgと分隊支援火器レベルの鈍器。
こんなのが反動で顔に飛んでくれば、鼻血どころか鼻骨骨折の危機だろう。
TO[そんな無茶苦茶な...!?]
この距離、およそ0m。
挑発をして、わざと目の前へ近づけた。
ここで、ライフルの弾丸が直撃すれば...一発だろう。
だから...だから...もう、終わらせる...!
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