第二章-Dream again-1

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俺はタカシ、20歳。 ごく普通の大学生...ではない。 俺は、おじいちゃんがいない。 おじいちゃんは、五十嵐押という名だ。 東大医学部卒業生で、すごいエリートだったらしい。 おじいちゃんのことは、見たことがないけど、 きっと、やさしくて、すごくて、いい人だったんだと思う。 でも14年前にスナイパーに銃殺されたそうだ。 大林にかかわったのが間違いだったと、 おばあちゃんが言っていた。 大林、よく目にすることがある苗字。 俺は、大林という苗字が嫌いだ。 大林は...おじいちゃんを殺したんだ。 おじいちゃんを死に追いやった大林を許さない。 おばあちゃんから聞いてみたところ、 下の名前は一変。 "大林一変" 許さない。 絶対に。 僕は、犯罪者はちゃんと罰を受けてほしいと願い、 たくさん勉強して、俺は2年たった今、検察官になった。 検察官というのは、 事件の捜査や、被害者の取り調べ、証拠品の収集などの仕事がある。 これで、大林一変を見つけることができたなら。 自分は大林に、"あの事件"の罪を償ってほしいと考えていた。 そんな時だ。 服に名前のようなものが刺繡してあったのが目に入った。 出会ってしまった。 自分は最悪の運命を、辿ってしまった。 いたんだ。 刑事になっていたんだ。 あの、あいつが、 大林。 "大林一変"が。
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