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山奥の宿
タカシ「いやぁぁぁ!来たねぇぇ!!!」
俺はタカシ。
ごく普通の大学生だ。
マサト「うるさいなぁ。」
ミサ「春休みだからってウキウキしすぎよ。」
そう。
今日から春休みなのだ。
高校の友達と一緒に旅行へ行こうという話になって現在に至る。
すごく楽しみだ、みんなは自分が興奮しすぎてあきれている。
今は自分が運転して移動している。
桜やイカリソウが咲いていて、鳥もさえずっている。
とてもいい旅行日和だ。
タカシ「いい天気だな~。」
マサト「そうだな。」
ミサ「私は雨のほうが好きだなー。」
そんな他愛もない話をしていたら目的地についていた。
今回の旅行の行き先は北海道の山奥だ。
「あぁ!待ってましたよ!タカシさんですね!」
「私は戻っておきますね、、、。」
ついた山奥には宿屋の人がいて、自分の名前を呼んだ。
名前はゴロウというらしい。
見た目と話し方からすると、すごく優しそうな人だ。
そして、戻るといった女性の方はミクというらしい。
とりあえず、宿の中へ入って荷物を整理することにした。
木造建築で山奥のいい味を出している。
ついでに木の香りがしてリラックスできる。
いい宿を選んだんじゃないだろうか、、、。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
なんだ!?
上の階から男性の悲鳴が聞こえてきた。
タカシ「どうしたんですか、、、、、!?」
そこに死体があった。
久しぶりに死体を見たのかトイレに走っていった。
おえぇぇぇ
嘔吐した。
あのドロドロとした血。
あの崩れた顔。
あの抗ったかのような痕跡。
すべてが生々しく、残酷なものだった。
「、、大丈夫ですか、、、?」
ゴロウさんの声だ。
心配してくれたのか、トイレまで走ってついてきてくれた。
「、、、、大丈夫です。」
トイレを流し、口を洗い流す。
戻るとあの死体のあった部屋は閉じられていた。
どうやら、ミクさんが通報しようとしたところ
スマホが圏外になっていたそうだ。
かなりまずい状況だと感じた。
自分は一階のロビーらしき場所へ戻り提案した。
タカシ「下山してwifiの届くところまで行きましょう、、!」
「無理なんです。」
ミクさんが言った。
今はちょうど霧がかかる時期で、この時期に帰ろうとすると遭難するらしい。
なんでこんなところに宿があるのだろうか、と疑問に思った。
マサト「あ、あの、、、、この中に犯人がいるんじゃないでしょうか。」
マサトが申し訳なさそうに言うと、みんなが動揺しだした。
どうするかと考えていたところ、ミサが俺に静かにしゃべりだした。
ミサ「あんた、大林の弟子でしょ?解決しちゃいなさいよ、、!」
タカシ「いや、、、死にたくないし、、!」
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