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「やめてぇぇえ!大林ぃぃいい!」
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大林「っ...!」
俺は、玄関で気絶していた。
体に力が入らない。熱中症か?体が熱い。
一山「おい!大林だいじょうぶか!?」
一山「水!ほれ!」
ジャバババババ
大林「ふざけんな!ふつう飲ませるだろ!」
一山「もとにもどった!」
少々自分もあきれ気味だったが、
助かったことに変わりはない。
大林「ありがとう、二郎は?」
一山「十影さんを探しに行ったと思うよ?」
大林「十影?最近いないもんな。」
もう外はすっかり夕方だった。
一山は住むところがないらしい...俺の家に住ませてやろう。
一山「夜ご飯食べようぜー!」
大林「そうだな、あのさ、、、」
一山「?」
俺は最近見る”変な夢”のことを話した。
だが、十影の名前は出さなかった。
一山「俺はさ、夢は人の記憶だと思ってんだ。」
大林「?」
一山「だから、その"変な夢"はお前じゃない大林の記憶ってことだよ」
現実味がない話だったが、それ以外に辻褄が合わない。
すこし、興味がわいた気がする。
でも、実際わかっていることは少ない...この世の中は。
一山「ま、今日はゆっくりして、ぱぁぁぁっとしようぜ!」
大林「おう、」
一山の性格にあこがれる。こいつは人生を満喫してそうだな。
そんな感じで一日を終わらせようとベッドへ向かう。
今日は疲れたのかすぐ寝れた。
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「あぁ、終わったなぁ十影。愛してるよ。」
十影「...。」
「なんでしゃべらないんだよ」
グサッグサッ
この音、嫌な音。あぁ、またこの夢か。
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またいつもの一日が始まる。と思う。
一山がいて、二郎もたまに来る。そんな日常が。
大林「はぁあ。今日はちゃんと寝れたなぁぁ。」
朝に伸びると気持ちがいい。
部屋を出て、リビングへ向かう。
一山「オハヨォオッォオォッォ!」
大林「もっと静かにいられないのかお前は。」
一山「話がある。」
それはあの"変な夢"のことだった。
一山「名前は出なかったか?」
大林「......いわないとだめか?」
一山「うん」
少しためらった。
大林と...大林と十影だぞ?
言えるわけない...。
大林「お...大林と...。」
一山「と?」
大林「と...かげ...。」
一山「十影さん!?」
そんなこんなで、夢の中の記憶は俺の家族なのでは?
みたいな仮説が立てられた。
一山「ところでよおー、お前なんでスーパー行ったとき逃げた?」
大林「それは...二郎と十影さん、最近付き合ったろ、
お祝いの道具買ってて。ばれたくないから。逃げた。」
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