第二章-Dream again-2

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大林「...いた!」 上から勢いよく4人落ちてくる。 屋上からは、かなり距離があり最高速度はかなり高くなる。 どうする。 受け止めることはできるのか? 無理だ。 どうする...! どうする! この0.5秒。 大林一変はこれまでにないほど頭を働かせ、至った結果は。 "動かない" バサァァァ 4人が落ちる音がした。 大林「おい!大丈夫か!」 穣太郎「いってぇぇぇ!」 万里「うぅぅ...。」 六郎「いってぇ。」 五木「うわぁぁあぁぁん!」 大林「救急車呼ぶから!待ってろ!」 なぜこの4人が助かったか。 それはマンションが工事中だったことである。 マンションには足場が組んであり、ビニールシートもかぶせてあったため、 速度が低下し、衝撃吸収の素材となったのだった。 しかしこれは確実に起こることではない。 実際、大林一変本人も焦っていた。 これは本当に奇跡であったのだった。 大林一変には友を失いたくないと思う気持ちがあり、 最終的に、奇跡を信じてこの答えが導かれたのだった。 --カフェ-- 篠原「お前、どうする、つもりだ。」 快斗「俺たちを捕まえても何の意味もないよ!お疲れ様!」 タカシ「俺は篠原を苦しめたいんだよ、お前みたいなクソガキは黙ってろ。」 快斗「てめぇ覚えてろ!」 大林「タカシ!大丈夫か!」 タカシ「はい、そこら辺に手錠でくっつけておきました。」 大林「お...おお、こいつらは本部が連行するから、行くぞ。」 タカシ「はい!」 ていうかどこに行くんだ? 疑問に思い質問する。 タカシ「どこ行くんですか?」 大林「廃工場だ。」 六本木の大きい大型ビジョンに商品の広告が流れている。 都会だな、と感じながらも大林一族の疑問がわいてくる。 タカシ「大林一族って一体何者なんですか?」 大林「まだ...未解決の一族なんだ。おれも大林一族の一人だが。」 大林「どうやら俺は、死んだ親父に何かを託されたらしい。」 タカシ「...?」 ザザザァ さっきまで明るい広告を流していた大型ビジョンが突如消えた。 ザザッ 今度は大林刑事の無線が鳴る。 大林「...広告ジャックだ。」 タカシ「広告ジャック...!?」 映像は流れていないが、音声だけ流れている。 2038年9月26日1:04 [はい、大林一族です。こんにちは。] タカシ「...!」 [そんな怖い顔をしないで下さい、タカシ検察官?] 大林「...。」 [見えてるんですよ?ぜーんぶ。 そこの中山捜査主任官も、田代警察本部長もね。] 「何かの撮影?」 「えーヤバwww」 「ドラマにしては規模がでかいな。」 「ジャックなうwwwww」 周りがザワザワしだした。 かなりまずい。 というか、なんだ? すべて行動がばれている? ...監視がどこかにいる!? それならカフェにいると分かっても辻褄があう。 タカシ「大林刑事、、、!」 大林「いったん本部に戻るぞ。」 [本部に戻ることは、できません。 港区の警察署、またはwifi、電話、テレビは全て私たちが "ジャック"させて頂きました。] [現在、芝、麻布、赤坂、高輪、芝浦地区は 完全に外部からの干渉はできない状況となっております。] 大林「本部に戻ることができないってわけじゃないじゃないか。」 [いえ、今あなた達は包囲されているんですよ。] [いい表情...見せてくださいね。] ザザザァ タカシ「!?」 大林「おおっと、かなりまずいな。」 どうやら、ここはヤバいらしい。 周りには無数の 殺し屋、 監視、 スパイが潜んでいる。 そして、ここまで大きい事件を起こせるということは かなり上の者と接触している可能性が高い。 大林一族...何者なんだ。 大林「あぁ...逃げるか。」 タカシ「そう...ですね。」 大林「足は速いか?」 タカシ「まぁ、少しだけ。」 大林「十分だ。本部まで直行。」 タカシ「...」 大林「....GO!」 一気に走り出す。 そして、さっきまでいた偽りの住人が二人を追いかける。 人ごみでなかなか前に進めない。 キャァァァッ!!!!! ウァァァ!!! イヤァァッァァ!!! なんだ!? 殺されたのか!? 大林「後ろを見るな!走れ!」 タカシ「はい!」 後ろから迫ってくる死。 周りに漂うただならぬ気配。 人が死ぬ嫌な音。 最悪だ。
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