第二章-Dream again-2

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準備は揃った。 あとは上手く行くかどうか...。 熊谷「あの...大林一族からメールが...!」 メールの内容はこうだった。 ===== 明日の5:00に 中心部にいる、一部の人間を殺害します。 心して待っていてください。 ===== 明日の五時...間に合うか...? 一部の人間。 大林「無能な人間...か。」 熊谷「え?」 大林「なんでもない。」 私は今、五十嵐を廃工場へ潜伏させている。 大林一ノ瀬が死に、 五十嵐押も死に、 タカシと私が拉致され、 大林一族の拠点となる場所...! 大林[大丈夫か、五十嵐。] タカシ[はい。僕ぐらいの男と、ベッドで寝ている長寿...七海警視!?] 大林[やはりな。] そう。私は気づいていた。 七海は、七海じゃない。 七海は、あの爆破事件で外山警部と共に爆死していた。 だが、ジャックされていた時には門を構えていた。 死んでいたはずの七海警視が。 七海警視はもういない。その七海は、大林だ。 タカシ[へ!?] 大林[おい!大きい声出すな...!] バン ザザァァ 大林「おい!おい!五十嵐!」 くそ...なんでいつも、こうなるんだ。 大林「熊谷!本部を頼む...!」 勢いよく椅子をおり、廃工場へ走った。 風が私の体を突き抜けていく。 熊谷「へ...はい!」 ザザッ 警察署用の無線が鳴る。 七海[おっとぉ、捜査主任官は私です。勝手に動かれては困ります。] 大林[黙れ...五十嵐はどうし...!] 七海[あれぇ?ここにタカシ君が来ていたんですかぁ?] まずい...気づいていなかったのか。 くっそ...口が滑った。 間に合わない...そこら辺のタクシー! いた...! 「ご乗車ありg...」 大林「あの、麻布の廃工場へ行ってください!急ぎです...!」 「わっかりかました...!」 車が走り出す。 慣性の法則で体が動く。 運よく青信号ばかりだ。 「警察さんですか?」 大林「そうですが。」 2038年10月28日10:47 午前 「大林一族の汚点で有名なあなたが、 このタクシーに乗ったのは災難でしたね。」 大林「...!?」 助手席から男が現れ、私に銃を向けた。 土浦「やぁやぁ!久しぶり!」 ...こいつっ! というか今どこへ向かってる??? 土浦「よかったですね、丁度我々も廃工場へ向かうところでした。」 土浦「な、篠原。」 篠原「あぁ。」 篠原...? なんで...逮捕したはずじゃ...? てことは快斗とかいうガキも...? 土浦「あぁ、快斗は殺したよ!アイツ無能だから!」 無能ね...。 篠原「もうすぐ着くぞ。」 土浦「はーい!目隠ししてね!」 目隠し、手足は結束バンドで拘束されている。 現在は正座の体制で座らされている。 2038年10月28日11:30 午前 これ...相手のアジトなんだよな。 結構やばい状況じゃないか? だが、俺が殺されることはない。 なぜなら、こいつらの計画に必要だからだ。 土浦「戻りました!一ノ瀬様!」 十田「一ノ瀬様は今重体なのだ。少し音量を下げろ。」 一ノ瀬「いや、いい。」 この爺の声...一ノ瀬か? ベッドで横になっている。 呼吸器や点滴をしている。 明治から生きているということはとうに100歳超えてる...。 早く老衰しろよ...。 タカシ「大林刑事!助けて!」 ...っ! 五十嵐...。 すまない。 動けないんだ。 もう詰みかもしれない。 カチャ 篠原「お前、洗脳できない。殺す。」 え? ちょっとまてよ。話が違うじゃないか。 必要じゃなかったのか...? まてよ...俺はまだ...死ねないんだ...! 一ノ瀬「...撃て。」 まっ...。 バァァン!!!! タカシ「大林刑事ぃぃいい!」 血が飛び散る。 生ぬるい。 気持ち悪い。 嫌な音。 人が死ぬ嫌な音。 あぁ...。 ごめんなさい。 俺はやっぱり、無力だった。 俺は贖罪を果たせただろうか。 みんなは許してくれるのか。 いいや、許しを請うな。 一生、罪に流れられないまま死ぬんだ。 みんな、ごめん。 一ノ瀬「...。」 十田「誰だ...。」 土浦「し...篠原?」 2038年10月28日11:33 午前 廃工場の入り口から誰かが入ってくる。 足音がする。威圧感がすごい。 目隠し越しにも感じる。 あれ...俺は打たれていない...? タカシ「...警部!」
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