第二章-Dream again-2

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大林「おい、なんで、お前が、ここに、なぜ、は?」 一山「久しぶり、息子とはもう会ったかな。」 は? え、まてよ。 コイツ、終身刑じゃなかったのか? 大林十田? ふざけるな...おじいちゃんを殺す依頼を出した男...! 篠原と出会ったときと同じ感覚。 頭が沸騰するように熱くなり、 体の制御が聞かない、 前回は抑えれたが、今は2回目だ。 殺す。 勢いよく腰から拳銃を取り、十田へ向ける。 大林「やめろ!!!」 そんな言葉、耳には入らない。 躊躇なく引き金を引く。 それと同時に、大きな振動が肩に伝わってくるのが分かった。 そして、大きな銃声がする。 紫龍「お、、、おお。」 朝垣「興奮しないでください。」 運よく十田の耳をかするぐらいだった。 自分は、ハっと自我を取り戻した。 自我が帰った自分は、殺さなくてよかったと思う。 十田は、罪を償う義務があるから。 一山「おぉ、怖いね。」 2038年10月28日12:33 午後 十田は笑いながらしゃべり始めた。 一山「いい話をいっぱい聞かせてもらったよ、ありがとね。」 一山「朝垣刑事、モールス信号で海外と交信できるんだってね!」 バレていた...! 一山「まぁ、それに関しては対処法ないんだけどねー。」 一山「まぁ、楽しみに明日を迎えてよ!」 一山「大林一族ばんざーい!」 そう明るく宣言すると、 バコォォォォォォン!!!! すぐそこで爆発音がした。 なんだ! 作戦開始は明日じゃないのか!? ふざけんな! 一山「開会式だね!」 なんだと...!? 大林「タカシと紫龍は一山を追え!」 大林刑事が指揮を執る。 僕は紫龍警部と十田を追う。 大林刑事と朝垣刑事は爆発音がしたところへ行く。 こういう配置だった。 2038年10月28日12:33 午後 一ノ瀬「ゴホッ...ゴホッ..あと少し...。」 2038年10月28日1:24 午後 大林,朝垣 爆発していたのは麻布台ヒルズ森jpタワー。 高さ約330mの日本一高いオフィスビル、狙うにはちょうどいいかもな。 現在、タワーには消防車、救急車、パトカーが止まっている。 周りには規制線が張られている。 ぱっと見、爆発したのは40~50階の間。 かなり大きな被害が出ている。 大林と朝垣が規制線をくぐり抜け、現場へ向かう。 まだ消化は終わっていない。 あの間の十階で何人の人が死んだのだろう。 大林一族。 消してやる。 朝垣「あなたも一応、大林一族です。信用はしません。」 大林「それでいいさ。」 バゴォォォオォァァァァン!!! 2038年10月28日1:30 午後 麻布台ヒルズでの、二度目の爆発。 2038年10月28日12:34 午後 タカシ「まて...!」 現在、十田を追跡している。 爆破で気を取ろうと思ったのだろう。 それは失敗に終わった! 残念だったな!大林十田! だが、なかなか距離が縮まない...。 このまま逃げられるわけにはいかない...! 紫龍「俺は先回りする!そのまま後を追え!」 タカシ「はい!」 追いついてきた...! でも...あと10mほどなのに...届かない! 十田は通路の右側へ曲がった。 この道は紫龍警部が先回りしてくる道だ。 紫龍「終わりだ!」 タカシ「十田ぁぁああ!」 挟み撃ち。 完璧だ。 勝った。 一山「あっははは!ざんねん!」 は? まて...おい! お前は...まだ罰を受けてないだろ...? だめだ...。 やめろ...! やめろぉぉぉおおお! ガラガラ 紫龍「十田ぁぁぁあああ!!」 パコォン!!! 2038年10月28日1:24 午後 大林十田(本人)の落下死。 罪から逃げたんだ。 自分の犯した罪から。 あいつは、大林刑事は償っているのに。 お前は、残念な奴だよ。 俺は、十田に罪を償わせることができなかった。 ごめん、おじいちゃん。 バゴォォォオォァァァァン!!! 一回目と同じところから大きな爆発音が聞こえた。 またか? 紫龍「行くか、十田の回収は本部に任せよう。」 タカシ「...はい。」 そうして、麻布台ヒルズ森jpタワーへ着く。 すると、そこはまるで地獄のような景色が広がっていた。 火があちらこちらに燃え盛り、 黒煙がコーラの泡のように吹き上がり、 人の悲鳴がセミの鳴き声のように耳へ入ってくる。 大林「阻止に失敗した。」 朝垣「予期せぬ爆発でしたので。」 暫く4人は黙り込んでいた。 事件を事前に阻止できなかった。 大体、大林一族のメールなんて信じなければよかったんだ。 2038年10月28日11:58 午後 ピッ  ピッ  ピッ 心拍数が音になって耳へ到着する。 一ノ瀬「我が願ひは、やがて近くなり。 我が子孫ども、大林一族ども。 我が願ひがために尽くせ。 知能の低き人を、この世より無くし、 天才の天下。新たなる天下。 我は、新天下を築く。」 ピ―
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