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黒田工場には、無数のパトカーがいる。
空には、ニュースキャスターを乗せたヘリコプターが2機ほどいる。
そして、黒田工場の付近は機動隊でふさがれている。
さらに、周りのビルには狙撃手がいて、
いつでもSATが出動できる状態だ。
広瀬「こんな中、工場を攻撃できるはずがない。」
朝垣「ハズがな、でも奴らはやる。」
タカシ「予告時間まで、あと30分...。」
どうでる...大林一族。
さすがに勝てないと思うが、まだ分からない。
とんでもない方法をするかも...?
いやまて、でも天才ならリスクも考えて動くハズ。
なら、今回は攻撃をしない可能性も出てくる。
いや、でもそれも考えて逆に攻撃してくるかも...。
あぁぁ、考えれば考えるほどわからない!
戸塚「目、泳いでますよ。」
タカシ「...。」
刻一刻と時間が迫ってきている。
何も起こらない。
まだ...まだなのか...!
2040年5月31日11:55 午前
パトカー内
朝垣「まだか...。」
広瀬「奴らは天才...本当にここへ攻撃するかもわからない。」
あと五分―――。
黒田工場は緊迫した空気が漂う。
2040年5月31日11:59 午前
戸塚「...はぁ。」
タカシ「こない...攻撃が来ない。」
そんなバカな。そんなことがあるのか?
天才のことだ...これは罠...!?
目的は他の重要施設...!
勢いよく後ろを振り返り、パトカーへ乗り込もうとした。
その瞬間、後ろが赤く光った。
そして、大きな音が耳を貫く。
なんだ...?
あれ...なんで...腕が落ちてる?
なんで...血が落ちてる...?
え...なんで...そんな。
バカな!
2040年5月31日12:00 正午
黒田工場全壊―――。
機動隊半壊―――。
戸塚「....なに!?」
爆風で...吹っ飛ばされて...!
何が起こった...!?
警備は...完璧だった...!
そんなことは...。
僕は、勢いよく反対側のビルへぶつかり、気を失った。
2040年5月31日12:58 午前
朝垣「...パラシュート?」
広瀬「どうかしたか?」
ビルとビルの間に、パラシュートのようなシルエットが見えた。
が、瞬きした時にはもう、そのシルエットはなかった。
きっと、見間違いだ。
朝垣「いや、なんでもない。」
無線が鳴る。
[ザザッヘ...コが...る!]
朝垣「なにぃ?聞こえない!」
[ザザァ落...る...ろ!]
広瀬「なんだ!通信が妨害されている!?」
攻撃か...!?
皆に知らせなければ!
無線が使えないので、パトカーの拡声機で話す。
朝垣「攻撃だぁぁぁあ!」
動かない...!?
拡声機が...壊れている...!
このままでは...ヤバい!
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