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黒田工場が全壊し、機動隊の半分が死亡。
付近のパトカーに押しつぶされた警察官も少なくはない。
清水さんは今、がれきに頭を打ち...昏睡状態だ。
井上陸将は清水さんのいる病室で、ボーっとしている。
神木さんは爆風で飛ばされ、鉄筋が胸に刺さり死亡。
紫龍警部は、左腕を骨折。
広瀬さんは、右足が瓦礫に挟まり切断。
後は、擦り傷や、打撲などの軽傷。
タカシ「やられました...ね。」
ちなみに、僕は軽傷で済んだ。
紫龍「何が宣戦布告だ!大林一族!」
紫龍警部が、爆破を阻止できなかった悔しさと、
爆破で骨折した怒りを込め、机を殴った。
熊谷「...。」
張り詰めた空気だ。
警視庁は最悪の雰囲気だ。
2040年6月1日11:21 午前
ここにいてもしょうがない。
清水さんのいる病院へ向かう。
東京大学医学部付属病院だ。
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ここが、病室か。
ここに清水さんがいる。
タカシ「失礼します。」
そこには、ベッドに横たわる清水さんと、
その隣で椅子に座っている井上陸将がいた。
まるで、気力がない。
ピッ....ピッ....。
静かに心拍数の音が聞こえる。
それ以外に聞こえるものはない。
タカシ「井上陸将。」
井上「......。」
僕の中で、何かが切れた。
そして、何もかもどーでもよくなった。
奴らには勝てない。
そう瞬時に理解した。いや、してしまった。
だから、あとはもう。
やれることやって、終わろう。
2040年6月1日11:42 午前
タカシ「おい!お前陸将なんだろ!?こんなことでくじけてどうすんだよ!」
僕は勢いよく椅子に座っている、陸将の胸ぐらを掴み
思い切り、思いを叫んだ。
タカシ「清水さんはアンタのなんだよ!」
タカシ「アンタの仕事はなんだ!」
タカシ「いつまでも!いじけてんなよ!」
タカシ「アンタは!そんな奴じゃねぇ!」
言い切った。
でも、足りない。
もっと言いたい。
井上「...。」
しゃべんないのかよ。
いいのかよそれで!
タカシ「俺たちが一族を阻止しても!無駄かもしれない!」
タカシ「でもよ!やれることはやってみようぜ!」
タカシ「アンタは...陸上自衛隊だろ!」
井上「...。」
くそったれが。
どいつもこいつも。
心の底から出した。
すべてを込めた。
最後の一言をアンタにあげるよ。
だから、諦めないでくれ...!
タカシ「アンタは!陸将だ!」
お願いだ...。
アンタには...弟がいるんだろ...?
もう一度、やってみようぜ。
井上「...すまない。」
陸将が重たそうな腕を上げ、
胸ぐらを掴んでいる僕の腕をつかんだ。
井上「...遅くなった。」
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