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タカシ「え?」
最新の防弾チョッキ...?
それがなんだ?
一変「黒田工場は、ESONITI社と共同作業をしていたんだ。」
一変「極秘でな。」
極秘...!?
なんで隠す必要があるんだ。
何か理由でもあるのか?
一変「そのチョッキに使っていた素材は、複合金属発泡体。
通称CMFと呼ばれていて、チタンや合金などの枠に囲まれた、
極小のピンポン玉のような金属ボールの集まりからできている。」
大林刑事が言うには、
CMF素材の複合パネルは、弾を受けると
形を崩しながら弾丸のエネルギーの最大75%を吸収し、
徹甲弾ならエネルギーの最大78パーセントを吸収できるという。
この新しいCMF素材には、装甲車の安全性、操縦性、燃費の向上、
大幅な軽量化、そして鋼鉄よりも必要な材料が
はるかに少ないという利点があるらしい。
研究者たちは、セラミックとアルミニウムの厚さを最適化し、
接着剤を改善することで、軽量化が完了したとのこと。
また、このCMF素材はX線、ガンマ線、中性子線を遮断するのに
非常に効果的で、鋼鉄のプレートの2倍の温度まで火に耐えられるという。
一変「名をつけるなら、CMFアーマー。」
いや、そのまんまだな。
でも、まて...。
タカシ「もしかして...。」
一変「あぁ。」
戸塚「その防弾チョッキを入手するために...!?」
たぶんそうだ...いや、絶対そうだ。
奴らは最強の防具を手に入れたというわけか。
一変「もちろん銃は効かないし、刃物も効かない。」
一変「まぁ、確保するなら...麻酔銃くらいかな。」
一変「もしくは、気絶。」
2040年6月1日12:42 午後
くっそ...。
やっぱりあの工場...!
隠してやがった!
紫龍「そんなことが...!」
朝垣「君が最初からいてくれればね。」
まぁ、それはそうだけど。
一変「すまない。」
今更、黒田工場へ行っても無駄...か。
奴らにCMFアーマーが渡った以上、
僕たちに勝ち目はない。
くそ...!!!
一変「少し...寝てくる。」
はぁぁあ!?
タカシ「意味わからないんですけど!?」
怒ると、大林刑事が話し始めた。
一変「俺に真実を伝えるとき一山は言った、
"なぜおまえは人の記憶を垣間見ることができる。"と、
一山は一族をよく知っている。だから信じることができる。」
広瀬「へぇ...。」
話の途中で、広瀬さんが疑問を口に出す。
一変「故意に人の記憶を見れるんじゃないか。ということだ。」
広瀬「...。」
一変「俺はこれまで、夢として記憶を見てきた。」
一変「なら、自分から寝れば、自分から記憶が見れるのでは。と考えた。」
なるほど...?
理解したようで、理解できなかった。
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