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一変「よし、みんな揃ったな。」
携帯で呼んだのは、特殊隊だ。
そして、零課も呼ばせた。
特殊隊は、10人ほどだが戦闘能力に長けている。
零課は、億満、朝垣、紫龍、そして俺だ。
広瀬は....いないけど。
一変「入るぞ、特殊隊が先行で。」
[了解―――。]
そうすると、特殊隊が5:5に分かれ、扉へ左右対称に入って行った。
危険があるか確認し、入る。
そして、ハンドサインがあった。
そのサインは"Come"だった。
大丈夫だったのだろう。
一変「よし、入るぞ。」
拳銃を構え、ゆっくり入ろうとした瞬間。
見えたのは、倒れた特殊隊だった。
億満「なにがあった!?」
[警戒!警...!]
一人、また一人と倒れている。
音がしない。
聞け...聞け。
2040年6月1日14:26 午後
耳を澄ませて聞こえたのは、パシュという音だった。
サイレンサー...!!!
朝垣「サイレンサー、右か?」
ここにいてはまずい...!
やられる!狙撃手はどこだ!?
暗くて見えない...!
一変「逃げろ!!!」
腹の底から出した、声。
届いた、が。
遅かった。
撃たれた...紫龍が。
銃弾が...胸を。
貫通して...血が出て...倒れて。
俺は、動けない。
もう、無理だ。
完全敗北だ。
朝垣「大林!何をしてる!早くしろ!」
もうダメだ...勝てっこない。
紫龍がいなきゃ...無理だ。
朝垣「タカシに言われたことを忘れたのか!?」
血が...止まらない。
2040年6月1日14:31 午後
紫龍「おらぁ...もう無理だ。」
そんなこと言うなって。
紫龍「だから...だぁら...タカシに...よろしく頼む...。」
わかったから...話すな...。
紫龍「それで...終わらせてくれ...このクソみたいな一族を。」
どこかで聞いたことがある。
既視感。
紫龍「おまえは...大林一変だ。」
紫龍「大林...一族を一から...変えてくれ...。」
まて...おい!
そんなまさか...!
一変「紫龍...。」
朝垣「紫龍はもう諦めろ!逃げろ!」
=====
タカシ「お前が託されたものは何だ!」
=====
五十嵐...俺が託されたものは。
..........贖罪だ。
俺が...完成してしまった贖罪だ。
一族の完成形。
俺が...実験に失敗していれば...!
2040年6月1日14:37 午後
俺は....いや、私は覚悟を決めた。
紫龍をおいて、逃げた。
肩に銃が被弾したが、軽傷で済んだ。
今までありがとう、紫龍。
一変「零課!今すぐに逃げろォォォ!」
朝垣、億満が突っ走っていった。
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