第三章-Dream end-3

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一変「よし、みんな揃ったな。」 携帯で呼んだのは、特殊隊だ。 そして、零課も呼ばせた。 特殊隊は、10人ほどだが戦闘能力に長けている。 零課は、億満、朝垣、紫龍、そして俺だ。 広瀬は....いないけど。 一変「入るぞ、特殊隊が先行で。」 [了解―――。] そうすると、特殊隊が5:5に分かれ、扉へ左右対称に入って行った。 危険があるか確認し、入る。 そして、ハンドサインがあった。 そのサインは"Come"だった。 大丈夫だったのだろう。 一変「よし、入るぞ。」 拳銃を構え、ゆっくり入ろうとした瞬間。 見えたのは、倒れた特殊隊だった。 億満「なにがあった!?」 [警戒!警...!] 一人、また一人と倒れている。 音がしない。 聞け...聞け。 2040年6月1日14:26 午後 耳を澄ませて聞こえたのは、パシュという音だった。 サイレンサー...!!! 朝垣「サイレンサー、右か?」 ここにいてはまずい...! やられる!狙撃手はどこだ!? 暗くて見えない...! 一変「逃げろ!!!」 腹の底から出した、声。 届いた、が。 遅かった。 撃たれた...紫龍が。 銃弾が...胸を。 貫通して...血が出て...倒れて。 俺は、動けない。 もう、無理だ。 完全敗北だ。 朝垣「大林!何をしてる!早くしろ!」 もうダメだ...勝てっこない。 紫龍がいなきゃ...無理だ。 朝垣「タカシに言われたことを忘れたのか!?」 血が...止まらない。 2040年6月1日14:31 午後 紫龍「おらぁ...もう無理だ。」 そんなこと言うなって。 紫龍「だから...だぁら...タカシに...よろしく頼む...。」 わかったから...話すな...。 紫龍「それで...終わらせてくれ...このクソみたいな一族を。」 どこかで聞いたことがある。 既視感。 紫龍「おまえは...大林一変だ。」 紫龍「大林...一族を一から...変えてくれ...。」 まて...おい! そんなまさか...! 一変「紫龍...。」 朝垣「紫龍はもう諦めろ!逃げろ!」 ===== タカシ「お前が託されたものは何だ!」 ===== 五十嵐...俺が託されたものは。 ..........贖罪だ。 俺が...完成してしまった贖罪だ。 一族の完成形。 俺が...実験に失敗していれば...! 2040年6月1日14:37 午後 俺は....いや、私は覚悟を決めた。 紫龍をおいて、逃げた。 肩に銃が被弾したが、軽傷で済んだ。 今までありがとう、紫龍。 一変「零課!今すぐに逃げろォォォ!」 朝垣、億満が突っ走っていった。
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