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「ただ、作物や花だと気候に左右されるから、もう一つくらい特産物を考えたいけれど……やってみたら、領地が豊かにならない? 豊かになったら皆、もっと幸せになれないかしら?」
「アデライト……」
領地の繁栄も勿論だが、成功すれば王都から離れても国王夫妻の目を惹くことが出来る。だが、アデライトは領主ではない上に、女子供だ。逆に小賢しいと、父ウィリアムに反感を買うかもしれない。
(お父様は、女性を下に見る方ではなかった……と思うけれど)
しかし、そもそも領地運営のことなどを父と話したことがない。そして比較しては悪いがリカルド、更に王妃もアデライトが国のことに口を出すのを嫌がった。
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