13:友達

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13:友達

 シラユキさんは顔も肌も赤くして一人ファミレスでパフェも食べていた。 「何見てるの? 座っていいよ」 「うん」  「私が悪い。友達には大げさだってと言われて外に出た。結果大火傷してドン引きされた。一人になった」 「僕の父は雨の装置を管理してた。だからもうすぐ雨は終わるって知ってたんだ」 「そっか。誘われても私が強く断れば軽傷で済んだ。馬鹿でしょ?」 「馬鹿だとは思う」  シラユキさんは俯きながらパフェを食べ進める。 「やけ食い。あと暑くて痛いから冷たいのも食べようと思って」 「僕のせいだ」 「元々私さ、一人だから。期待しちゃったから駄目。迷惑かけたのは私、焼けちゃう変な体質なのが悪い」 「君はよく笑う。楽しそうにしてる。その笑顔は絶対に大事だから」 「引かれるんだよ。赤くなって怖いから。孤独でいい。みんないなくな……」  なんで僕はその手を取ったのだろう?  まだ赤くてひりひりと痛むだろう手を握り締めて。 「僕らは既に友達だ。って、逆に今までは違ったのかって話だけど。寄り道して楽しかった、僕は晴れても雨でも君の傍からいなくならない」 「私、付き合い悪いよ」 「今は通信ゲームも増えてる。家にいても晴れてても大丈夫だ」 「なにそれ」 「一人にしない。雨の日はまた冒険しよう。晴れの日も一緒にいられる」  シラユキさんは涙を流して笑う。相変わらず綺麗だ。 「うん。友達」  僕も笑った。 「僕も雨が好きだ」  雨上がりの日に、僕は想いを伝えた。 「私も。私も雨がいい」  なんて運動部がいたらどう思うか?  それでも僕も雨が好きなのだ。    
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