悲しき理由

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悲しき理由

カエルはジャガ神に秘密を打ち明けることにした。 「(かたき)()ちだ。この池のブラックバスに仲間が襲われたんだ。だから僕が奴をやるしかない!」 何とも切ない話を聞いてジャガ神はカエルを憐れんでいた。 「俺さまに任せるじゃが!」 「君じゃ、あのブラックバスには勝てないよ。奴は50cmもあるんだ」 「ふっ、たった50cmじゃが!」 「えっ?」 「こんなときには助っ人を呼ぶじゃが〜」 フンジャカ♪ ジャガジャガ♪ ジャガーン♪ ジャガ神は怪しげな踊りを踊った。 「俺さまの忠実なしもべよ、眠りから目覚めるじゃが〜!」 しーん。池は静まり返り、何も現れなかった。 「何も起きないね?」 「さっさと来るじゃが〜!」 すると、池の底からジャガ神たちのもとに黒い影が迫ってくる。 「まさか、封印された伝説の大魔王が復活とか!?」 「やっと来たじゃが!」 「お呼びですか、ジャガ神さま」 呼ばれて来てのはジャガ神の親友という名のしもべ役の鮒だった。昼寝から寝覚めてやって来たのだ。 宝くじが当たる程度に期待していたカエルは少しがっかりしたが、ジャガ神たちはそのことに気づいていなかった。
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