張天師の祈祷で疫病は退散し、洪大尉は誤って妖魔を逃がす~水滸伝

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水滸伝(すいこでん)】  中国明代(ちゅうごくみんだい)の頃に成立した長編小説。 元の施耐庵(したいあん)羅貫中(らかんちゅう)が編纂したと伝わるが、不明な点が多い。  百回本、百二十回本などいくつか版があるが、(しん)金聖嘆(きんせいたん)が編集した七十回本が、中国では長く流布した。  なお文化大革命の頃より七十回本の評価は一気に下落し、現在の中国では百二十回本が広く出版されている。  (そう)の末期。徽宗皇帝(きそうこうてい)の頃、宋江(そうこう)棟梁(とうりょう)とする百八人の豪傑(ごうけつ)が、現在の山東省(さんとうしょう)梁山泊(りょうざんぱく)にたてこもる。  朝廷の権力者たちは次々に官軍(かんぐん)を派遣するが、梁山泊は豪傑たちの活躍でそれを撃破していく。  宋江の乱の史実に基づく。 【仁宗(じんそう)】  中国の宋王朝(そうおうちょう)(960~1279)第四代の皇帝。在位1032~1067年。 【東京(とうけい)】  宋王朝の首都。 【包青天(ほうせいてん)】  992年~1062年。本名は包 (ほうじょう)。  中国の人なら誰でも知っている仁宗に仕えた政治家。汚職や腐敗を厳しく摘発し、清廉で知られた。  後世、名判官(めいはんがん)として数々の小説や京劇がつくられた。現在でも度々、テレビドラマが制作されている。 【竜虎山(りゅうこざん)】  道教「天師道(てんしどう)」の本山。後漢(ごかん)に設立された「五斗米道(ごとべいどう)」を改称。  代々の指導者を張天師(ちょうてんし)呼称(こしょう)。  張天師は不思議な法術(ほうじゅつ)(方術と同じ)を操るとも云われていた。 【真人(しんじん)】  道教の僧、道士の高位にある者の尊称。  
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