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普段は真面目でお淑やか、清楚で優しい性格の結希が何故、こんなにピリピリしているのか。
エアコンを付けても暑さ耐性のない北海道民は外気温25℃を超えるとイライラするという不可思議な現象が発生し、
加えて、結希は看護職に就くために専門学校への進学を希望しており、受験勉強の真っ最中でイライラしていたと後に語る。
結希は稚貝のお返しに、ストライクバックス(通称"ストバ)のクーポン券を二枚渡した。
リビングで飛行機のおもちゃで遊んでいた結希の弟も玄関で出迎え、二人に挨拶をかわす。
「こんにちわー」
「わー! 可愛いい!
ユキちゃんの弟くんちっちゃーい!
初めましてー!」
子供好きの綾乃は、飛び付く結希の弟の両頬をムニムニと触って遊ぶ。
「リク、そのお姉ちゃん二人からさっき、ホタテ貰ったんだよ。ちゃんとお礼してね」
「ありがとーおねーちゃんたち」
まだ小学校入学前くらいの歳なのか、礼を言ったというよりは意味も分からず結希に言わされたような感じ。
素っ気ないお礼の後、すぐに飛行機のおもちゃで遊ぶのに夢中になっていた。
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