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すっかり魅了されてしまった綾乃に、平次は益々図に乗る。
「実はこれだけじゃないんだぜ!?
まだ制作中の木彫りの熊と、1/10スケールの木像ガ◯ダム、あとはこのトーテムポールの全高2メートルの巨大バージョンも制作中だ!」
「うっそー!みたいみたーい!」
眼を輝かせる綾乃の首根っこを掴んで、綾乃をボロムーヴを停めた方へ引き摺る夏海。
「綾乃、ガキか! 行くわよ!
付き合ってらんない!」
「ええー! ナッチ嫌だぁ!
もっと七海さんの作品見たいー!」
「だーめ! その訳わからんトーテムポール貰って充分でしょ!」
夏海に連行される綾乃は平次は別れを名残り惜しむ。
「七海さーん! また今度、ちゃんと作品見せてねー!」
「綾乃ちゃんも、また遊びに来てやー!」
………何とも数奇な出会いだった事か。
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