見える子と魔女と■

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07 「どういうことですか!」  日常から聞く事のない単語に焦る私とは対照にエルシィは淡々と答える。 「言った通り、貴女に呪いがかけられているわ。それも強烈なね」 「何で、どうして!」  今にも泣きそうな私を見てエルシィは困った顔を見せながら肩を落とし優しく答えた。 「……ふー、長くなりそうだからまずは落ち着いて、お茶にしましょう。ほらドーラそこで気絶してないで起きて」 「え?」と呪いの他にも気絶という日常で聞く言葉少ない言葉に驚き、少女(ドーラ)が私たちを見守っていた部屋の片隅に視線を向けると、小型犬くらいの人形が倒れていた。 「え?もしかしなくても……」 「人形に見えるけれどドーラよ。驚いて擬態が解けたのね」 「背負っていたバッグの時よりもキャラクターみがまして……」 「昔はスリムで立派だったのに、この国に来てから食べ物が偉く気に入ったらしくて食欲に身を任せて今ではすっかりとプニプニモンスターになり下がった哀れな生き物よ」 「すごい言われよう」  苦笑いを浮かべている私をよそにエルシィは「お茶の用意をするから奥の部屋に待っていて」と人形(ドーラ)もついでに運んでくれると助かると言われ私はエルシィに言われるがままにドーラを抱きかかえながら奥の部屋と入る。  そこはどこか温かみのある日の光が入り全体的に丸みのある洋風のリビングだった。  その空間に私はどこか温かみと安心感にほっと落ち着きを取り戻すと、 「アレルギーとか飲めないものはある?」と、エルシィの声が聞こえコーヒーと答えると、笑い声が聞こえた苛立ちを覚え不貞腐れながら、私は小さい正方形のテーブルに4つある椅子に座りプニプニモンスターことドーラを机に乗せお腹をさすってみたり無駄に伸びる手を引っ張ってみたりと時間を消費しながら待っていると、どこからか甘い匂いがすると気づくと扉が開いた。 「……何してるの?」 「え、あ、手持ち無沙汰でつい」 「待っているのが暇なのはわかるけれど、あまり引っ張りすぎないでね。破けるから」 「え?」 「ふふ、噓。ドーラは 戦車に引かれても破けないから安心して」 「その例えも怖いです」
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