碧の声

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 ドーラに言われて気付いた。私みたいに引っ越しや別の区や場所から来れば友達は居なく寂しくもなる。 「お前さんとの会話が途切れ途切れになって、言葉が宙に浮いてしまってたけれど、伝えたいと言う気持ちが気体となったんだろ」 「だから着いて来ちゃったの?」 「内気な娘のようだし、呪いのせいで物の怪の類を呼び寄せているようなお前さんに寄り付くには最適だったんだろうしな」 「私って本当に”見える側からすれば”目に付きやすいのね」 「はは、まあ今回は許してあげな」 「許すも何も……でもまた同じことが」    また今日と同じように薄紫のアイツに追われるのではと背筋に力が入り寒気がした。   「それは平気だ、明日お前さんから声を掛けてあげな」 「……それで良いの?」 「ああ、きっと問題は解決する」 「……わかった」    少しだけ怖さと釈然としないまま頷く私にドーラはホッとした顔を見せたと同時に 遠くから「紬、服乾いたよ」エルシィの声が響いた。
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