3人の魔法使い見習

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01  カバンを置きに家に戻り社へと向かう。  私は初めてドーラに連れてこられた森林が生い茂っている山にたどり着き、結界が張ってある場所の前に着く。その場所は以前までは無かった二股に分かれた木を左にツツジが寂しく咲いていて人が一人入れる空間がある。そこに一歩でも足を踏み入れれば結界内に簡単にも入れるようになった。  私は山を登るかのように社へと向かう途中になり声が聞こえ足を自然と早くなる。  どんどん唸り声が大きくなり不安になりながらも、私は社の入口に手を伸ばし中の様子を覗いた。  そこにはエルシィと初めて有った場所に、私の知っている姿ではなく車ほどの大きさのドラゴンが横たわり、それを囲むように赤色、黄色、白色の各フードを被った3人の少女が手を伸ばし何かを口ずさんでいた。  私は何を見せられて居るのかと困惑し後ずさりをすると、気づかない内に後ろからエルシィに優しく肩を叩かれ口元に人差し指を立てた。  私が頷くとエルシィは私の手を引きながらその場を離れる。  何処へと向かうのだろうかと思ったが、行先は目と鼻の先ほどの距離もない社の裏側だった。  私を引っ張っていた手を緩めたエルシィは私に顔を向けながら言った。
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