3人の魔法使い見習

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02  社から出てきた3人は各自で動き始めた。  白の子フードは杖を持ちながら体操を始め、黄フードの子は周囲を気にせず空を見続け。赤フードの子はなにかあったのだろうか地面を見つめていた。  そんな3色のフードを何となく見つめていたが白フードの子に目が合ってしまった。 「あ、こんにちは」  私の一言に3色のフードは急に杖を一斉に向けてきた。その表情は敵視していると分かり、私は咄嗟に両手を上げると、赤フードの子が声を上げた。 「誰!」  一瞬にして緊迫した場面に、それを無視するかのように社の中からエルシィの声が聞こえた。 「その子、友達だから安心してね」 「え、友達?」  黄フードの子が戸惑いながらエルシィの言葉を疑ったが、言い終えたあとエルシィの笑い声に 気付き杖を下ろした。 「どうして標的に?」  私が訳が分からずに言うと赤フードの子が感情を抑えきれなかったように言った。 「貴女から力が駄々洩れているからよ!」 「あー呪われているからかな」  私が思い当たる所を気兼ねなく言うと白と色のフードの子が距離を取り杖を構える中で、黄フードは何故か興味がなさそうに他所を向いて居はいるが、杖は完全に私へと標準を合わせたままだった。 「え?」
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