3人の魔法使い見習

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「その、聞きたいことはドラゴン様の事です」 「ドー、ドラゴン様について」  普段のようにドーラと言いそうになり再度足に力を込めドーラを様付けし話を聞こうとするとアルスは何処か悲しそうに言った。 「ドラゴン様はどうしてお芝居をされていたんですか?」 「……はい?」  何を言われたか意味が分からなかった、切れ味のいいは刃でスパっと切られた位に何が起こっているのかもわからなかった。 「私たちAを継承する為にこの国に来ました。継承の修行を生まれてからずっと続け、私たち3人が揃えばドラゴン様の力を封印できると言われ修業を積みこの国まで来たのですが。ドラゴン様の力が強大なのは元始Aから伝えられてきましたが、あきらかに私たちの方が力が劣っているに苦しんだ芝居をされていたのが分からないんです」 「あー……そんなことないんじゃないかなー」  ドーラ芝居していることバレてるじゃない!と、心の中で叫びながらごまかす様に答えるが、アルスは続ける。 「それだけじゃないんです。レンとミーレはきづいてませんでしたが、社の天井に封印を補助する魔法が施されていて、そんな私達が本当は封印をする力もないのにこのままAを名乗っていいのか分からないんです」  アルスという少女は自身に嘘を付けないのだろう。  ドーラの芝居に社の天井に仕掛けられた補助魔法に対して不快感を表している。  それだけこの封印の儀式は彼女にとって特別な物だから、自身の力が足りてなく人の力を借りてまで歴史のある名前を継いで良いのか悩んでいるようだ。
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