雨の日

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「お前らに呪いを解かれるくらいなら弱くても全部憑りついて絞り出した方がマシだ!」  その時、私はまた嘘をつかれていた。 憑りつくだけでは済まなかったことに気付き恐怖で体が震えだす。 「……私、また騙されそうに」  フラフラになりながら力なく座り込んでしまった。  情けない。そう自身を責めてしまうが、そんな私にエルシィは私を守っている結界に入り笑顔を見せながら近づき肩を叩き言った。 「1人で本当に無茶して」 「私、私はエルシィさんたちにこれ以上迷惑かけたくなくて」 「うん、分かってる。不安させてごめん」 「……ああああああああああ!!!!!!魔法使い!!!!!!」  話を遮るように、結界の外では何度となく黒い霧を飛ばしては消えていくのが悔しかったのだろう名前を言いたくない人が叫んでいた。それが耳障りだと一瞬不快そうな顔をしエルシィが名前を言いたくない人へと振り向き言った。 「アナタ黙ってよ。汚らしい声で私達にかたり掛けないで」 「っ黙れえぇえええええ!!!!」  大声と共に名前を言いたくない人の姿が変わった。  人の姿から黒い気体になるになるとエルシィはどこか的が外れたような声を上げた。 「あれ、それアナタの本体?」  そんなエルシィの疑問を無視するかのように感情的になった黒い霧は言葉をつづけた。 「何もできないお前なんて、あの弱いドラゴンのように消してやる!!」
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