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エルシィは呪いの事で大論争になるとは想像してもいなかったのだろう。
不貞腐れながら解呪のお祝いに自身で作ったお菓子をテーブルいっぱいに広げ今後の事について話し合おうとなった。
「ねえ助かるよね?」
「助ける為に今話し合っているの」
「ねえ」
私はどこか面倒で不貞腐れているエルシィに泣き言を言ってはみるが、一向にアイデアが見つからない手立ても見つからないのにドーラは何食わぬ顔で言った。
「安心しな。ドーラに任せろ」
あまりにもマイペースな言葉にエルシィはあきれながら呟いた。
「またあんたは、この前の無様にやられたの忘れたの」
「やられてない、受けただけた!」
「苦しい言い訳、ん?言い訳にもなってないか。……ねえ柚」
そんなやり取りを外から見ていたがエルシィが私を見て優しく聞いてきた。
「はい?」
「呪いの分析解析に時間がかかるから、もう少しだけ、ここで私達の手伝いをしてくれる?」
「あ……ふふ、お願いします」
呪われている状態なのに私は嬉しかった。
こうして呪われている私の生活はもう少しだけ続くのでした。
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