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02
私が碧のお父さんの職場を聞いた瞬間、私は思考が完全にフリーズした。
え、私はいったい何を答えられた?会社じゃなくて神社?会話が噛み合っていない?
あれ?あれ?あれ?と、私が困惑し普段では見せない不審な挙動に、碧は困り顔を見せながら「お弁当が痛んじゃうから神社までのお使いに付き合ってくれる?」と切り出され、私は謎を究明するために3キロの砂糖を乗せた自転車を手で押しながら、ゆっくりと変わる風景を見ながら碧の謎の答えである碧のお父さんの職業を聞いて腑に落ち納得した。
「なるほど。勤め先が神社ってだけで、一般的な事務の仕事と何ら変わらないんのね」
「そうそう理解して貰えて嬉しいよ。職場先が一般的ではないからお父さんの職業を聞かれると理解してもらえるまで骨が折れるんだ」
「だから困っていたのね」
「うん。小さい頃からお父さんの職業にかんして混乱されちゃって、どう説明すれば良いのか毎回聞かれるまでどう説明すれば良いのか悩むんだ」
碧のお父さんの仕事先が神社なんて世間一般的ではない職業先ではあるから説明が難しいのもわからないでもないけれど、紛らわしい事には違いなく、もっと良い言い方が……。
「……ねえ、碧。気が付いたんだけどさ」
「なーに?」
「お父さんの職業は事務だけでも通じるから、神社って言わなければ良いんじゃない?」
「――!?」
私が思いついた事を口にすると同時に自転車を押しながら横に並んで歩いていた碧の足が止まった。
「どう……」
どうかしたの?と声をかけようとしたが、振り返った先で小さく頭を抱えながら碧の顔が真っ赤になっていた。
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