夢見る俺たちのオメガバース

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 それが、今から三時間前の出来事。  壁の時計は、いつの間にか11時を回っていた。  そして今、俺は、 「はあっ……はあ……っ」  喘いでいた。 「はあっ……はあ……っ」  熱い。 「はあっ……はあ……っ」  身体が、燃えている。 「うっ……うう……っ」  ぶるぶる震える腕を突っ張って、なんとか上半身を起こした。  机の上から体温計を引っ掴み、脇の下に挟んでしばらく待つと、ピピっと音が鳴る。 『37.3度』  やっぱりおかしい。  熱は上がるどころか下がっているのに、身体は燃えるように熱い。  悪寒はないのに、全身が勝手にがたがた震える。  おヘソの奥が沸き立つみたいにじゅくじゅくして、気持ち悪くて、でも、吐き気はしない。  何かはわからないけど、きっとこれは風邪じゃない。  怖い。 「で、電話……」  約束した体温よりは低いけど、今の状況を説明すれば、きっと母さんがすぐに帰ってきてくれる。  仕事の邪魔をするのは嫌だ。  高い確率で病院に連れて行かれてしまうとも思う。  でも、このままひとりでいる方が、ずっと怖い。  無理やり起こした身体は、すぐに崩れ落ちた。  うずくまったまま、必死に携帯のボタンを押す。  早く。  電話しなきゃ。  母さんに。  早くーー 「ひ……ッ」  俺は、呼吸を止めた。  うそだ。  今、お尻から、  何か……出た。 「ま、まさか、漏らしたっ……?」  なんで?  お腹の調子は全然悪くなかったし、下したりなんかもちろんしてないのに。  でも今、確かにお尻からなにかがぷにゅっと溢れた。  その何かがパンツを通り越して、トロトロと内股を伝ってるのを感じる。  どうしよう。  どうしよう。  どうしよう。  どうしよう。 「理人……?」
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