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「下品に足を開いて、私のような卑しい身分の者に汚される気分はどうですかっ! 坊っちゃん、ああ、あなたを私だけが穢せるのです…! 私のメス穴…!」
「ああーっ!ああああ!」
やばい。これはやばい。俺ってこんなにドMだったのか。
ぐるぐると回る頭で、ひとつだけわかったことがあった。俺は叫ぶ。
「メスですぅ! 俺! メスなんですぅ!」
ゲーム世界でのモブレメス堕ちルートのセリフを叫びながらで、俺は見事に後ろ穴だけで達した。
*
俺が風呂場で8年ぶりに意味のある言葉を発してから、ハイセンは俺の体に触れなくなった。代わりにメイドたちが俺の世話をして、ハイセンはそれを見守っているだけだ。
メイドが世話を終えて退室すると、彼はベッドに寝かされた俺のそばに跪いてこう言う。
「坊っちゃん、もし、もう正気を取り戻されているのなら、おっしゃってください。私はあなたの体を弄んだ罰として死を選びます」
ハイセンがガン決まった目でそんなことを言うもんだから、俺は自分が正気であることをやっぱり言い出せなかった。
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