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それはひどくずるいことのように思えた。俺の体をこんなんにしておいて、俺が求めたら逃げるのか。
ひどい。それはあんまりだ。
ここまで考えて、ようやく思い至る。
――俺、求めたことなかった。
ここにきてようやく、俺はハイセンの心を理解した。俺はずっと黙ったままだから、やさしい彼は揺れているのだ。
俺は口を開いた。
自分の意思で、理性が残ったままで言葉を発するのは8年ぶりだ。
「ちょうだい……」
言葉は波になってあふれた。
「ハイセンの太いのちょうだいっ…! 俺に、ちょうだい……!」
ハイセンは、それこそ狂ったように俺の尻に腰を叩きつけた。
「ああ! あっあっ! あ、あぁあ!!」
俺も狂ったようによがった。
俺の体は素直にハイセンに拓かれて、もうどうにもならないほどとろとろだ。
「ハイセンっ!」
「坊ちゃん、あなた、いったいいつから……」
言いながら、乳首を摘ままれて俺の腰が跳ねる。
「あああ! 乳首! だめ!」
「坊ちゃんが、私を感じてくれている……ああ、なんというしあわせ……」
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