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厳しく、ときにはやさしく俺をしつけてくれていた人物である。俺が狂った演技を始めてからも、俺を治療しようと国中から医師を連れてきてくれていた。
そして治癒が不可能だとなってからは、こうして俺の身の回りの世話を一手に引き受けてくれている。
もともと几帳面で、寡黙な男だったが、俺とふたりっきり、しかも俺が何もわからない状態であるため、どんどん完璧男の鎧が剥がれ落ちていき、ついにこんな感じになってしまったのだった。
具体的には、俺の足に頬をすりすりしてはあはあしちゃう感じだ。
「あああ、ぼっぢゃんんんん、足すべすべぇ〜かんわいいいいいい」
むしろ怖い。
しかし、さすがBLの世界というべきだろうか。登場人物は全員BL属性をもっているらしい。
ハイセンの属性は(激しすぎる)ギャップ、執事、溺愛主従、メガネといったところか。主役並みのてんこ盛り具合だ。
俺は彼の名誉のためにもずっと正気だったなんて言い出せないわけである。
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