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すると、全く悪びれた表情もないアテムが、ナオトを出迎えた。
「やぁ、悪いね~。こんな時間に呼び出しちゃって~」
「普通は申し訳なさそうにすると思いますけどね…!」
ナオトがイライラを見せながら、ズカズカとアテムの自宅へ入ると、リビングのソファーに座り、先着していたピエモンテがいた。
ピエモンテが先にいることに、ナオトは当然驚いた。
「なんで、お前が先にいるんだ?」
不機嫌を隠せないままのピエモンテは、ナオトの顔を見て、少しだけ表情が和らいだ。
「ナオト…。急に神のお告げを受けて、地球防衛軍にお前も入っているから、すぐにこいって…。丁度仕事から帰ってくる途中で呼ばれてさ…」
ピエモンテの普段の仕事は、大手ディスカウントストアの店員。
夕方から深夜、深夜から早朝の時間帯の方が時給が高いため、昼夜逆転生活になっている。
今週はイースの店舗に出張で来ていたので、すぐに来ることができたという。
しかし、2人の不満は溜まるばかりだ。
急に神のお告げを聞いて、地球防衛軍を作って4つの国を守る役割を与えられたなどと言われて誰が信用するだろうか。
「今日は、なんすか?また、女遊びか薬で金使い果たして、金を貸してくれってやつっすか?」
ピエモンテは、仕事の疲れもあり、さっさと帰りたいのか、単刀直入にアテムに要件を聞いた。
しかし、アテムは薬も使っていないし、女遊びも最近はしていないという。
「じゃあ、大人のヒーローごっこですか?」
ナオトが苦笑しながら尋ねると、それも違うとアテムは全力で言う。
そして、自分が作った『地球防衛軍』の軍員表を見せた。
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