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「うるさいなぁ…誰だよ…アテムだったら許さねーぞ…ってアテムじゃん!」
ナオトは煌々と光るスマホを見ると、眠い目を擦りながら、叩き起こされたイライラを抑えつつ電話に出た。
「…お疲れ様です。なんですか、こんな時間に」
電話の向こうで、アテムは酷く慌てているのか、ナオトにはすぐに分かる。
だが、アテムのテンパり程度に呑まれるナオトではない。
寝起きでも、話は冷静沈着に聞いていた。
「今からすぐに俺の家にこい!」
上から目線のアテムのセリフに、ナオトはさらにイラついた。
日付も変わり休みだからいいものの…フィアンセとデートをしようと早めに寝て体を休めていたのに、そこまで仲良しでもない、どうでもいい、おっさんの電話に呼び出されることに腹を立てた。
「こんな時間に起こしておいて、今からこいって、どういう用事ですか?こんな時間にラムエを一人にして家をあけられませんよ」
ナオトは横でスヤスヤ眠っている女性をラムエと呼んだ。
ラムエを起こさないように、ナオトはスマホを持ったまま、そっとベッドから出てリビングへ移動した。
「神からお告げがあった。4つの国を俺らで守るようにと!もう、お前も地球防衛軍の一員に入れられているんだ」
「はぁ…?なんですか?それ」
ナオトは頭を掻きながら溜息をついた。
アテムが突拍子ないことをいうのには、ナオトも知っていた。
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