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「そうなんですか。
宮澤さん、親切ですね」
と話を聞いた砂月は言った。
「それ、宮澤さんなのか?」
錦は担当スタッフの名前まで言っていなかった。
「にゃん太郎と遊んでたのなら、宮澤さんでしょう。
運命の相手らしいですから」
「なんだ、運命の相手って」
「そう言ってましたよ、この間。
にゃん太郎が運命の相手だって。
……なに罪悪感にまみれたような顔してるんです?」
「いや……でも、俺が砂月を譲るとかできないし……」
と呟いているのが聞こえてきた。
なにゆえ、今、私は譲られようとしているのでしょう。
こんなラブラブな朝を迎えているのに。
男の友情怖い、と砂月は思っていた。
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