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はあ、と溜息をつき、
「いいわねえ、ラブラブで。
私はあなたたちのせいで、悩みがつきないっていうのに」
と嘉子は言い出した。
もしや、嘉子先生、まだ高秀先生がお好きだとかっ!?
そんなっ。
こんな直接胃袋を……
あ、歯科医なんだっけ?
直接親知らずをつかんで抜いてくれそうな人。
本気になられたら、高秀先生も恋に落ちるに決まってるっ、
と砂月は暴走する。
「今はまだ抜かなくて大丈夫ですよ」
と歯医者で言われて以来、
『今はまだ』が引っかかって、常に心の中の何割かを歯医者と親知らずが占めているからだ。
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