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第二章 嫉妬深い彼
──いつもの憂鬱な月曜日がやって来た
「おはようございます」
「おはよ──って香村さん、なんか顔色悪くない?」
「えっ、そうですか?」
(鋭いなぁ……三内さん)
「肌に張りがないし薄っすら目の下に隈らしきものが……ひょっとして泣いた?」
「……」
(色々鋭い! 三内さん)
彼と別れてからの今日まで散々だった。彼への気持ちを吹っ切るために色んな気分転換を図ったけれど結局夜寝る頃には二年分の想い出が蘇って来てシクシク泣いてしまう始末だった。
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