第二章 嫉妬深い彼

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一年の空白の後、再びそういった甘い雰囲気になったことでそれはそういうことなのかと思った。だけどどうしたって彼にみっともない裸を晒すことに抵抗があった。 「寿々子」 「あの……ふ、服を、着たままで……」 「え」 「裸になるのは……ちょっと」 「恥ずかしいってこと?」 「……はい」 (岸岡さんには見られたくない) その気持ちが強くてどうしてもありのままの自分が曝け出せないでいた。その行動が豪の時と同じ轍を踏もうとしているのだと分かっていても、どうしても出来なかったのだった。
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