第二章 嫉妬深い彼

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外で食事を済ませ岸岡さんの住むマンションに着いてから岸岡さんが課長に対して嫉妬した? と思った私の考えはあながち間違いではなかったということを思い知らされた。 「やぁ…! お、お願い、解いて」 「何いってるの、寿々子。いつもより感じている癖に」 岸岡さんの広い部屋の一室には明らかに私とのセックスで使うだろうと思われる様々な衣装や玩具、そして何故か部屋全体に大きな鏡が幾つも置かれていた。 「寿々子、ほら、見てごらん。君の恥ずかしい処が丸見えだろう?」 襦袢姿の私は天井から吊るされた組紐で両手を縛られ、大きなテーブルの上で両足を大きく広げられて其々動かせないようにテーブルの脚に固定されていた。そんなあられもない私の開脚姿は真正面の鏡に煌々と映し出されていた。 「寿々子、いい眺めだね」 静かな室内に響くのは許しを請うか細い私の声と無機質なバイブ音。先程から私の中で暴れている玩具の音だ。 今日のコスプレは遊女風ということで着物が用意されていた。だけどちゃんとした着物を着たままでセックスするには思ったよりもたついてしまって、結局襦袢姿にさせられた。そしてあっという間に四肢を拘束され私の中には恥ずかしい玩具が埋め込まれた。 「はぁん、やっ……も、もう……嫌ぁ…!」 「……」 「きし……おか、さぁん……んんっ、おかしくなっちゃうっ」 「……」 急に無言になった岸岡さんに不安が増す。私の中でいやらしくうねる玩具に悶えている私の姿をジッと無表情で見ている。
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