2日目

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 死んだ僕がこのままそばにいると、花純さんに迷惑がかかるかもしれないし、何より彼女の健康面が心配だ。  霊体の僕の影響で、花純さんが体調を崩したらどうしよう?  できることなら、早く成仏したい。 『名前とか。全然分からないけど……一応、行ってみます』  望みは限りなく薄いと感じたが、そう答えていた。花純さんの思いやりと努力を無駄にするのも嫌だった。  花純さんは僕を見て、うん、と穏やかに笑った。 「それじゃあ行こう、土曜日に」  花純さんがスクッと立ち上がり、壁にかけたカレンダーに“市立病院へ行く”と予定を書き込んでいた。  ーード、クッ。  え……。なんだろう?  本来なら心臓があった左胸の奥が、ズキズキと痛い。  既に死んでいる霊体なのに痛みを感じるなんておかしい。僕は不安に眉を寄せながら心臓部をグッと手で押さえた。  言い知れぬ感情がこのときの僕を支配していた。僕はただそれを、呆然と受け入れることしかできなかった。
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