最終日

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 花純さんと市立病院に行こうと決めたときに感じた、あの説明のつかない胸の痛みは? 《けどまぁ、色々と紆余曲折あったものの、ここに戻って来てくれて本当に良かったよ。キミの魂に何かあったら、ボクの始末書問題になるからね〜。ってことで、キミ。早く蓮くんの体に戻って?》 『え………っと?』  ほら、早く、と急にせかしだす天使に、若干気遅れする。  駿くんから聞いた天使のイメージとは程遠い。彼は始終、面倒くさそうにしている。 『ま、待って下さい。あと二つだけ聞きたいことがあるんですけど』 《えぇ?? ここまできて何だよ、もぉ〜っ》  なんか嫌そうだな……? それだけ早く、俺を戻したいということか?  天使の仕事がどういう物かは分からないが、彼は明らかに焦っている。  それなら用件は手短かにと思い、僕は胸の痛みについて質問する。天使は《気のせいじゃないの?》と最初こそうそぶいていたが、観念して教えてくれた。 《キミの本体がここに有ったからだよ》 『え?』 《市立病院に行くと理解して、本体の心臓が打ったから霊体にも伝わった。ただそれだけのことだよ》  天使はそう言ったあとハァ、とため息を落とした。 『あの。それじゃあどうして俺は……子供の姿だったんですか?』  天使はふてくされた表情をするものの、《そんなの》と何でもないふうに言った。
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