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やっぱり夢、だろうか? 僕の願望から、彼女と仲良くする夢を見ていたのかもしれない。
頭を抱える僕を見て、花純さんは心配するが、大丈夫と笑顔で返した。
「もしかして。樹から何か聞きましたか?」
「いつき?」
花純さんの反応を見て、あっ、と思い直す。
「篠原のことです。その、俺がバラを買ってた理由とか……聞きましたか?」
「あの……。はい。少しだけ」
そう言って俯いた彼女の顔がたちまち赤くなるので、全てバレているのかと理解する。バレているのなら、それはそれで仕方ない。僕は両手をグッと握り締め、意を決して口を開いた。
「あの! 俺っ、花純さんのことが好きなんです。だから毎週、バラを一本買ってました。あなたに、俺のことを覚えて貰いたくて」
「っ、はい」
「俺、多分花純さんより年下だと思うんですけど。それでも良かったら、付き合ってもらえませんか?」
「はい……っ、私で良ければ、喜んでっ」
えっ……。
「い、いいんですか??」
花純さんは真っ赤な顔で、コクンと頷いた。
「私も、好き、だからっ」
うわ……っ、やべっ。まさかの両想い……??
「私も。ずっとずっと……好きだったから、王子さまのこと」
って。うん……??
「王子さま……?」
なにそれ?
「あッ! いえ。何でもないです、忘れて下さいっ」
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